「設備保全の未来を変える!業務効率化ツールとIoTの組み合わせで実現する次世代のメンテナンス」ウェビナー トークセッションレポート

建設DXサービス「SPIDERPLUS」を開発提供しているスパイダープラス株式会社(東京都港区、以下スパイダープラス)と、IoTソリューションを提供するMODE, Inc.(米国カリフォルニア州、以下MODE社)は2023年9月28日にウェビナー(※ウェブプラットフォーム上で行なうセミナー)を共同開催いたしました。

本ウェビナーは両社が同年7月に締結した業務提携契約にのっとった取り組みです。

SPIDERPLUSは建設分野を主な対象としたVertical SaaSである一方、建設以外の分野でも導入が少しずつ広がっており、中でもプラント分野は近年顕著な拡大傾向を見せています。

MODE社は、シリコンバレー発のIoTスタートアップで、ヒト・モノ・環境のデータの収集・蓄積・活用により、企業の現場DXを加速させる、ソリューション型IoTプラットフォーム「BizStack」を提供しています。

本稿では、ウェビナー後半のトークセッションを抄録してお届けします。

登壇者の紹介

スパイダープラス 営業部長 古家 信之

古家は、元々プラント業界で営業活動やプラントメンテナンス拠点の立ち上げに従事。その活動フィールドは日本国内はもとより、北米や中近東などにも広がるもので、現在は知見を活かしてプラントや製造業務向けの取り組みを統括しています。

MODE セールスディレクター 廣川 修一

廣川氏は15年間メーカーでの国内営業、海外営業、新規事業企画の経験を経て、2018年にソフトバンクへ入社。クラウド部門で、主に物流業、製造業へのDX提案や導入支援や事業企画を担当しMODEへ入社しています。

トークセッション「プロダクト連携によって実現できる未来」

冒頭でも書いたとおり、本ウェビナーは社会インフラを支えるプラントの安定的な維持管理や効率的な運用、両社事業の組み合わせによる価値創出を見据えたものです。

1.日常業務のさらなる効率化をめぐる問題

スパイダープラス 古家は、現場で紙の点検表を片手に巡回するのをSPIDERPLUSを活用したデジタル化に変え、そこで得た情報をBizStackに連携する構想を語ります。大規模なプラントになれば1万から1万5,000台もの機器が稼働し、それらの機器から得る情報と、人が巡回によって得ている点検にまつわる情報を両方効率化でき、実際に両サービス・ソリューションを活用する際にもメリットを実感できるのではないか、と語ります。

MODE廣川氏はそれは可能であり、リアルタイムに共有されたデータを他のセンサー経由のデータともどもBizStack上で可視化することにより、実際に見に行くという動作の前に画面上が示す情報によって必要なところを人が見に行くことが可能になることを語ります。

現場で働く人間と、集中管理室にいる人間との情報共有、意思疎通の難しさは知られたことであり、共通のデータを介した意思疎通の効率化も見える未来の一つと言えるのです。

2.トラブル発生時の初動対応迅速化について

トラブル発生時に、その発生原因の切り分けは重要ですが、そのためには個々人の知見の問題が頭をもたげてくるもの。前述の導入事例などでも紹介したように、現場の安定稼働に関するデータ状況をあらかじめ定義しておくことや、カメラによる視覚情報があれば、原因の切り分けを行なうにあたっても効率化がなされ、迅速な初動対応が可能になります。

こうした問題が発生した際の迅速な対処は、プラントや工場などでのダウンタイムの軽減にもつながり、稼働率の向上に直結していきます。

3.定期修繕計画の精度向上

古家自身が経験したことも交えて、次のように語ります。

「現場で機器をオーバーホールするために足を運んだ際、分解して中を見てみると想定していなかった損壊が起こっていることに初めて気が付きました。すぐに復旧させるために必要な部品も調達できるまでに1週間かかったり、想定外の事態に備えるためにメーカーから取り寄せていた部品が過剰在庫になってしまったり、こうした経験があるのですが、実際にプラント持つ側からするとこうした状況は避けたいものだと思います。」

廣川氏はセンサー活用によるデータ取得を前提とし、ChatGPTなどの生成AI活用についても次のように示唆します。

「BizStack AIを活用することで、お客様固有の稼働データや履歴を見ることができます。自然言語でオペレータに過去3ヶ月に起こった事象をもとに、提案することが考えられます。あとはノウハウを言語化することにより、それがそのままルールブックとなれば新しく入った方に対しても実データが紐づいたマニュアルのように活かすこともできると思います。」

新しく入った方が現場に急行する際に、ChatGPTが返すものを把握することによって、対処方法の平準化にもつながることが予測されます。

プラントのメンテナンス業務を、データ活用によってさらに楽にしていくために両社は連携を進めてまいります。

 


参考

業務提携に関する発表 https://spiderplus.co.jp/news/news-release/8071/

SPIDERPLUS導入事例インタビューより、コベルコE&M https://spider-plus.com/case/8035/

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