【社員インタビュー・CTO】労働環境を劇的に変えるプロダクトの成長秘話。スパイダープラスの「ものづくり」とは?
こんにちは!業務効率化アプリ『SPIDERPLUS』を開発・販売する建設Tech企業、スパイダープラスの採用広報担当です。
今回のテーマは、エンジニアチームのトップ、CTO増田寛雄さんに聞く「スパイダープラスのものづくり」です。
今や多くのお客様に利用され成長を遂げた『SPIDERPLUS』。
その”生みの親”ともいうべき増田さんと当社との関わりは長く、『SPIDERPLUS』の前身となるツール開発からスタート。
そのときから10年以上の月日をかけ、開発チームの中心として、プロダクトを発展させてきた増田さんは、どんな想いを持って、「ものづくり」に向き合ってきたのでしょうか?
「自社製品を開発したい」当社のIT事業立ち上げに参画した理由
――増田さんは、『SPIDERPLUS』のベースになったシステムの開発から参加しているんですよね。
はい。伊藤社長と同郷で、小学校からの友人だった縁で、『SPIDERPLUS』の前身となる『SPIDER』の開発に参加することになったのが最初ですね。
『SPIDER』は、当社の施工事業のために社内システムとして開発された、PCブラウザベースの図面管理ツールです。
当時は、私がエンジニアとして勤めていた会社で開発を請け負う形でした。
――その後、スパイダープラス株式会社に入社したのですね。当時の様子を教えてください。
社内用だった『SPIDER』の外部販売を展開することになり、当社のIT事業が本格的に始動したのが2010年。
その際、社長から「このプロダクトの開発担当になってほしい」とお誘いを受け、翌年の2011年に入社しました。
当時、私は37歳という年齢もあり、転職には正直迷いもありました。
ですが、これまでエンジニアとして主に受託開発に携わる中で、自社製品の開発という本格的な「ものづくり」に挑戦してみたいという思いも強まっていて。
元々私は文系出身で印刷会社に勤めていたのですが、未経験からシステム会社のエンジニアに転身したのも、自分で手を動かす「ものづくり」が好きだったからなんです。
とはいえ入社当時は人員も少なかったので、開発に限らず必要なことは何でもやっていましたね。
最初からお客様が多かったわけではないので、社長と一緒に営業先を回ることも。
慣れない業務に戸惑うこともありましたが、「新規事業を軌道に乗せていこう」と、前を向いて皆で頑張っていたのを覚えています。
また、そこで聞いた「リアルな現場の声」は開発にもしっかり活かしていきました。
「図面をタブレットで持ち歩きたい」お客様の一言から始まった新商品開発
――そこから、どのように『SPIDERPLUS』の開発につながったのでしょうか?
『SPIDER』のお客様向け説明会で、ある参加者から「図面をタブレットに入れて現場に持って行けたら便利なんだけどね」という話が出てきました。
当時は、大量の紙の図面を現場に持参するのが当然だったのですが、それが可能になれば一気に不便が解消されるはず。
これはサービス化したい、と社内の意見がまとまっていったんです。
そこで、そのアイデアを起点に、既存の『SPIDER』を発展させる形で、iPad向けの図面管理クラウドウェブサービスの開発がスタートしました。
開発担当は私を含めて3名。
モバイルアプリの開発は初めてだったので、使ったことのない技術を習得しながらの開発でした。
「どういった機能がお客様に刺さるのか?」をゼロベースで考えて優先順位を付けて進めていくのは、簡単なことではありません。
でも「これが出来れば、建設現場で働く人たちがもっと楽になる」、それだけが開発時のモチベーションでした。
こうして生まれた『SPIDERPLUS』ですが、導入企業が増えるまでかなりの時間を要しました(対談記事参照)。
当時、機能としては良いと評価されても、業界ではクラウドへの拒否感やタブレット使用への不安感が根強くて・・・。
しかしそんな中でも、着実に導入企業は広がっていき、「紙の図面から解放されて楽になった」「本当に使ってよかった」という声が届くように。
業務効率化に役立っている実感が大きな励みになっていました。
――今では、『SPIDERPLUS』は約500社で利用され、17種類のオプション機能を持つまでに幅が広がりましたよね。これまでの開発で大切にしてきたのはどんなことですか?
お客様からの「こんな機能があったら助かる」というご希望に実直に応えていった結果が、今の『SPIDERPLUS』だと思います。
もちろんお客様のすべての要望を取り入れられるわけではありません。
けれど、汎用性があり有益な機能ならば、難しい要件でもすぐに「できない」と判断せず、積極的に取り入れてきました。
検査機能をはじめ、建設現場で必要な機能の開発には、専門的な業務知識が求められるものも多々あります。
けれど、開発スタート段階のエンジニアが持つ知識は限られている。
だからこそ、どの機能開発においても、建設の専門家であるお客様にヒアリングしながら、「一緒に作っていく」というスタンスで進めてきましたね。
オプション機能のリリース後も、1つひとつ要望や改善点を吸い上げて、さらにブラッシュアップする工程を繰り返し、使いやすさに磨きをかけてきました。
お客様の声に真摯に向き合い、求められるものをしっかり作っていく。
その積み重ねが『SPIDERPLUS』の「必要な機能が一括で含まれたオールインワンツール」という強みを生み出したのだと思っています。
今後も、この姿勢を変えることなく、お客様にとって役に立つプロダクトとして発展させていくつもりです。
現場発の提案で新技術導入も積極的に。チーム全員で取り組む開発
――スパイダープラスの開発部門の特徴について、教えてください。
現在、実際に開発を担当する技術開発部に約30名、プロダクト企画を担当する企画開発部に4名が在籍しています。
3名で開発が始まって10年ほど経ち、だいぶ大きな組織になりました。
スパイダープラスでは、30名のエンジニアが1つのプロダクトに関わっているため、同プロダクト内で複数の開発が同時並行で進んでいくのが特徴です。
そのため、個々で進めているときは問題なくても、いざ統合するとうまくまとまらず問題が発生することも。
対策として、なるべく早い段階で結合テスト・総合テストを行うようにしています。
テストの期間や質は、より上げていきたいですね。
――開発にあたって、これまで新たに導入した技術の事例があれば教えてください。
最近の例でいうと、サーバー側はこれまで一般的なPHPフレームワークを使っていませんでしたが、部分的にLaravelを取り入れました。
もちろん新技術を入れる前に検討は必要ですが、今後も使えるものは積極的に導入していきたいです。
こうした改善案が開発現場から上がってくることが多いのも特徴の1つですね。
私から「提案を上げて」とわざわざ働きかけなくても、自然にどんどん上がってきます。
スパイダープラスのエンジニアチームには、自分たちで考えて、発案する文化が根付いたように感じます。
開放的な環境で、仲間と共に「ものづくり」をとことん楽しもう
――これから入社する方も含めて、エンジニアの皆さんにはどんな風に働いてほしいですか?
当社では1つのプロダクトを一緒に作っているので、密なコミュニケーションを取り合うことが必要不可欠です。
なので、自然に開放的で会話が活発な環境になっていますし、皆にどんどん意見を出してほしいですね。
私自身も壁を作らないよう、フラットな関係づくりに努めています。
そして、そんな環境の中で、1つのプロダクトを拡大していく面白さを、エンジニア全員に感じてほしいと思います。
『SPIDERPLUS』開発という「ものづくり」を、常に楽しんでほしいですね。
――増田さん、ありがとうございました!
取材協力:CASTER BIZ recruiting
※2020年11月より、株式会社レゴリスはスパイダープラス株式会社に社名を変更いたしました。所属部署・役職など、記事内に記載の内容は取材時点のものです。
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