OBが直伝する建設DX最前線 未来人材プロジェクトin名古屋 開催レポート

スパイダープラスは教育現場と連携し、社会に出る前からデジタルツールを活用した施工管理の実践感覚を養う「未来人材プロジェクト」を推進しています。
今回は、SPIDER+を中軸に、ベトナムの関連会社も巻き込んで国を超えた建設DXを推進中のスミ設備と、東海工業専門学校金山校との3者連携により、名古屋初開催となった取組についてレポートいたします。
未来人材プロジェクトとアカデミックプラン
未来人材プロジェクトとは
建設業界は人手不足と若手就業者の減少に直面し、同時に品質・安全・説明責任の水準が高まっています。
解決の起点を「人」に置き、学生時代から「現場で成果を出すためのスキル」を育てることを目的に、推進しているのが、未来人材プロジェクトです。
施工管理現場での基本動作である工事記録の撮影、エビデンスを残すこと、関係者間の情報伝達をデジタルで一貫させることで、現場で通用するノウハウを社会に出る前に習得し、長く続く業界課題解決の一助になると考えています。
「現場で通用するノウハウ」を学ぶ教育機関向け無料ライセンス「アカデミックプラン」
未来人材プロジェクトでは、教育機関向け無償ライセンス「アカデミックプラン」を提供し、学生・教員にSPIDER+の標準機能を無償で開放しています。
現行施工管理現場での実践的なワークフローが教育過程に組み込まれ、現場で通用するDXを体得した即戦力人材を建設業界に送り込むことを支援します。
今日の先生は皆の先輩!現役設備業界の視点から語る座学編

この日、専門的な視点から座学と実習の指南役を務めてくださったのは名古屋を本拠地とする設備工事会社「スミ設備」の現役技術者の皆様。中でも技術者を束ねる立場にある牛永さんは同校OBであり、この日授業をご一緒する在学生の先輩に当たります。
当時とは校舎も変わったため、「懐かしさよりも新鮮な気持ちが大きい」、との一言からお話が始まります。
スミ設備が考える入社1年目から10年目までのキャリア形成の実際や、それぞれの段階で現場技術者として求められること、当社サービスの活用からBIM活用とその意義に至るまで、現場の最前線までもが惜しみなく伝授されます。
この日授業を受けたのは同校2年生で、既に就職先の決まった方もいるとのことですが、現場で活躍する先輩のナマの言葉から働くことへの期待も高まった様子です。
思わず声があがる実習編

教室から隣の実習室へと場所を移します。
ここでは実際に現場で使われているSPIDER+を手に持ち、図面に工事写真を紐づける基本の使いこなしと、さらには風量測定機能を体験します。
話には聞いていたものが実際に手元で動くというのを目の当たりにし、実習室には「えぐっ」という鮮烈な驚きの声が様々なグループから上がります。

スミ設備の講師役たちも現場と同じ服装で操作の仕方や写真撮影・検査実施時の注意事項を説明します。
中には学生同士で確認しあう姿も見られます。

操作に慣れてきた実感を持ち始める姿も。

次に風量測定機能の実習に移ります。
実習室内に複数あるダクトのもとで、各班ごとに風量計を手に持ち、SPIDER+に数値が取り込まれるのを確認していきます。
※実習用に簡略化して風量計を使用しております。

質問に応じる場面も。

教育現場と共に未来の建設DX人を育てる
今回の授業で扱ったのは、工事写真撮影と、風量測定検査を模したものをデジタルで一貫させる施工管理の一端です。
実習終了後に在学中の2名がインタビューに応じてくれました。
─率直な感想をお聞かせください。
竹下さん
「就職したら使うような内容の授業で嬉しかったです。
普段は資格試験の合格を目指すような内容を主に勉強していました。
これから働く上での基礎理解のひとつとして、モチベーションがあがりました。
現場で実際に使うものを使ったので、わかりやすくて、手応えを感じます。」
─授業を終えて、これから働くことについて、どんなイメージを持っていますか。
筒井さん
「建設の仕事にはすごく難しいこともあると思いますが、やりがいのある仕事だろうし、きっと楽しいのだろうと思っています。
実は父が建設業で働いていて、子どもの頃に現場に遊びにいったこともあります。
これから大きな建物の工事に関わることができるかもしれないと思うと、すごく楽しみです。」
─未来の建設人として、目指す姿についてお聞かせください。
竹下さん
「一人前になったときに、一人で現場をまわせるようになりたいです。
そのためにはコミュニケーションも大事にしたいし、周りと情報共有を行って安全に工事を進められる人間になりたいです。」
筒井さん
「技術を高めながら、色々な現場をまわしていけるようになりたいです。」
先輩や先生たちが未来人材に注ぐまなざし
実習後に今回ご協力を頂いたスミ設備技術者の皆様と冨高先生の対談がありました。以下はその抄録です。
牛永さん
「私は東海工業専門学校のOBで、仕事でも学校を訪ねることがあります。
通っていた校舎が違うのと、学校を訪ねるのはもっぱら授業が終わった後の時間帯なので、いわばオンタイムの在学生を見たのはなんだか新鮮だと思いました。」
吉田さん
「とにかく元気の良さが印象的な授業でしたね。」
矢箆原さん
「私自身は令和2年に東海工業専門学校を卒業し、ここの実習棟でも学びました。」
冨高先生
「卒業生が会社で頑張って長く続けてくれているのならばそれは私たちにとっても嬉しいことです。
人材が長く活躍することで、会社でも評価があがり、学校としても誇らしいです。
また、卒業生の活躍を通じて私たちの教育についても価値が認められることで、建設業界共々新たな人材獲得の機会にもなると考えています。
矢箆原さんはまだ若いですが、彼がいつか入ってきた後輩たちを導くような立場になる日が来るのを楽しみにしています。」
牛永さん
「未来人材プロジェクトの取組に参加するのは初めてのことです。
すぐに効果が出て学校や我々に還元されるというよりも、建設業全体として長く先を見据えて価値を一緒に作っていく取組だと思っています。
こうした事業とは別軸の取組について、単独で進めていくのは難しいですが、今日は私たちとスパイダープラス、そして東海工業専門学校という三者連携で実現できたのが何よりも良かったと感じています。」
吉田さん
「若い世代はデジタル機器の操作に慣れていることが多いです。
それ以外にも現場で使うツールについて、最初からある程度知識があると教える立場としては楽だというのが本音です。
現場は時間との闘いになることも多く、基本的なことを身に着けて業界に入ってくれるのはありがたいな、とさえ感じます。」
矢箆原さん
「こうした機会があることで、社会に出てくる前に実際に使われているツール利用を通じて覚えておけると、仕事を始めてからもスムーズに進められることが出てくると思います。
プラスアルファの知識を身に着けた人材は会社にとっても効率のよいことです。」
冨高先生
「名古屋では2年に1度管工機材・設備総合展があり、そこで機材を見たり、触る機会があります。
最近は特別授業として、建築設備科 と企業がコラボレーションで現場を見に行ったり、メーカーの視点から材料の考えを学ぶことがありました。
今回の実習は別の視点でしたね。
学生たちにも在学中に教えて活用できる、一歩先の知識を身に着けた人材として社会に送り出すことができると思います。
そうすることで就職先の企業から喜ばれる人材を送るのが私たちにとっても第一目標です。」
牛永さん
「建設業の仕事自体は現場でものを作っているので、現場で何かをするという行為はなくなりません。
この先も残っていく産業であり、設備は空気や水を扱うので必要とされる仕事であり続けます。
その中で私たちは選ばれる会社であることを大切にしたいです。
建設業界は長らく3Kと呼ばれ、敬遠される業界ですらありましたが、業界の努力などもあり、様々なことが変わってきました。
それにつれて、ものを作るのが好きで好奇心旺盛な人が活躍できる世界という側面が強くなってきたと思います。
未来の人材として、そんな方が来てくれたら嬉しいです。」
吉田さん
「建設業の仕事は人との関わりや打ち合わせが多いです。
未来人材は、コミュニケーション能力の高い人であってほしいです。
時間が経ってしまったら後戻りができないものもたくさんあります。
後で発覚したらおおごと、というものも中にはあるので、分からないことを素直に言えて聞けることがとても大切です。
知識を身に着けてくることと同時に、「素直に聞ける」ことも、未来人材には期待したいです。」
矢箆原さん
「自分自身そこまでコミュニケーション能力が高い方、というわけではありませんでした。
仕事を通じて沢山の業者や職人さんたちとコミュニケーションをとりながら努力をしてきました。
時には怒られもしましたが、負けずに頑張って乗り越えたので、未来人材には根が強いこと、それから何かあった際に上手にリセットできることも大事だと言いたいです。」
─ありがとうございました。
スミ設備のSPIDER+導入事例インタビューはこちら
https://spider-plus.com/case/sumisetsubi/
開催ダイジェストを映像で見る
座学、実習、そしてインタビューまでを映像にまとめました。ナマの声をお聞きください!
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