2026.06.08

学校 × 地域企業 × スパイダープラス の3者連携で体験する施工管理と建設DX 未来人材プロジェクト高知開催レポート

はじめに

スパイダープラスは、2025年より開始した「未来人材プロジェクト」第2弾を高知市で実施いたしました。
四国での開催、そして地域企業も交えた3者連携の取り組みは初めてのことです。 

未来人材プロジェクトは、座学と現場実習を通じて、学生が施工管理業務および建設DXを体験する授業です。
施工管理の仕事への理解を深め、将来の進路選択の一助とすることを目的としています。

ご協力校:高知県立高知工業高等学校

1912年に創立され、機械・電気・建築・土木など7学科を擁する工業高校です。  

校訓は「磨け学技」・「鍛えよ体徳」・「誇れ郷土」。  

各科の学問・技術を磨くこと、体力をつけ立派な社会人となるべく人としての在り方を鍛えること、そして地域や高知県に誇りを持ちグローバル社会を生き抜く人材となることを掲げています。

当日は、制服や作業服姿の生徒の皆さんが率先して気持ちのよい挨拶をしてくれ、一同とてもすがすがしい気分になりました。

ご協力企業:株式会社岸之上工務店

1955年に創業以来、病院や学校、住宅などを手掛け、施工の7〜8割が民間工事の総合建設業者です。
経済産業省が地域経済をリードする中核企業として選定する全国3691社(高知県57社)のうち一社に選ばれており、まさに、地域を作ってきた方々です。

この日は同校OBで現場監督として活躍中の若手社員が講師として来てくださったことに加え、同社が施工をする実際の現場をご提供と、多大なご協力を頂きました。

現場実習オリエンテーション「見えなくなるものを残す」のは何のため?

高知工業高校建築科の生徒たちにとって、実際の現場で工事写真撮影をするのは初のことです。
そこで今回はSPIDER+の操作方法よりも、彼らの先輩にあたる現役監督によるレクチャーも交えて、どんなことをする仕事なのかを理解した上で準備にあたります。

現場監督が管理するものは大きく4つに分かれ、工程、原価、品質、安全。

建設現場では工事が進んでいくと壁や天井の中など、外からは見えなくなる箇所が多々生まれます。
そこで、「見えなくなるものを工事写真に残す」ことは、図面どおりに施工が行われているかを確認する以外に品質や、たくさん出入りする従事者、ひいては竣工後にその建物で生活する方々の安全にも関わるものだ、という説明が行われます。

その際、第三者の視点で確認する必要があり、この日生徒たちが撮影する工事写真はエビデンスとして後までとても重要だというお話に生徒たちは真剣な面持ちで聞き入ります。

現場監督の仕事内容やその重要性を理解した後はSPIDER+の操作方法をおさらいします。
説明はYouTubeチャンネル「SPIDER+マスターへの道」でもおなじみの林・興梠ペアです。

林は入社当初は営業として、興梠はユーザーサポートとして現場の悩み事と直接向き合う経験を積み、時間や場所を選ばずに操作方法や顧客事例を知ることが可能なYouTubeチャンネルを動画内容の企画から出演までをフルに担当しています。

説明に従って、それぞれのグループ内でどんどん使いこなしていく姿が見られます。

さすがデジタルネイティブ世代。頼もしいです。

現場実習編 アナログ作業とSPIDER+活用作業の違いを体感

生徒たちはバスで学校から現場に移動します。
施工中のマンション現場で、黒板内容を手書きし鉄筋の本数が見えるように撮影する「アナログ作業」と、現場に貼られた黒板内容をSPIDER+の電子黒板にまとめて撮影する「DX作業」の両方を体験します。

岸之上工務店のベテラン社員の方がまだ若かった頃は、工事写真用の黒板内の線も手書きしていたということを踏まえ、まっさらな黒板にチョークで線を引き、文字を書いていきます。
チョークで字を書くことに慣れていないと言いながらも、さすが建築科の皆さんは線をまっすぐキレイに引いていきます。

写真ではあまり伝わりにくいかもしれませんが、この日高知市内は晴天に恵まれ…、たのですが現場で黒板を書く際に自分自身の影が映り込んだり、黒板自体が見づらかったり、さらには日光であっという間に黒板そのものが熱くなったり、実は盲点が多いのです。

そうしたことに気づいた生徒たちから驚きの声があがります。
該当箇所に黒板をたてかけて、それぞれのスマートフォンで撮影します。

つづいて、SPIDER+編。
先ほど教室の座学で覚えた操作方法を能動的に試して、お互いに確認し合います。
高知工業高校の生徒の皆さんはコミュニケーションを気後れすることなく積極的にとりながらあっという間に覚えていく姿がとても印象的です。

「めちゃめちゃ簡単!」
「チョークで書いたり直したりする時間がいらない」
などなど、率直な声がいくつもあがります。

続いて下の階に移ります。
マンション工事は下の階から施工が進んでいくため、低層階ほど完成図に近い見た目をしているのが特徴です。

この日現場実習に参加したある生徒は
「建物ができていく工程で細かいところまで規定があり、工夫されていることを実際に目の当たりにして建築に関する理解が深まった。」
とお話してくれました。

活躍中の先輩が示すSPIDER+の内容や説明を熱心にメモしていきます。

現場実習が進むにつれて、生徒と岸之上工務店の先輩たちとの距離が埋まっていき、建築の仕事で働くリアルな実感についてなかなか鋭い質問も出るようになりました。専門分野とそれを活かすことへの意識の高さが感じられます。

真剣さと同じくらいに、明るい笑い声が増えていったのもこの日の大きな特徴です。

スパイダープラスでは「“働く”にもっと『楽しい』を創造する。」をコーポレートアイデンティに掲げていますが、彼らは自らそれを実践しているのです。

プロがチェックする工事写真で大事なことって?ー帳票出力編

現場実習の興奮が冷めないまま、教室に戻って先ほどの工事写真を写真帳票に起こします。

実際に撮影し、作ってみた帳票について、ある生徒が名乗り出て見せてくれることになりました。

前に出て、帳票作成の操作を一緒に進めていきます。

実際に出された帳票とともに、岸之上工務店の社員からその場で出たコメントとして

「鉄筋の本数が全部わかるような角度で撮る」ことをはじめ、実際の施工管理業務に長年携わってきた視点からチェックが入ります。

SPIDER+の帳票作成機能を活用することによって、今回の授業時間内に作業ができましたが、岸之上工務店の方がお話するように、フィルムカメラの時代ならば現場で撮影した後に現像の手間が、デジタルカメラの時代でもデータの読み込みやファイル名の変更、帳票の貼り付け箇所のサイズが合うようにひたすら手作業と、とにかく膨大な手間を割いていたのです。

それらがデジタルツールの活用によってあっという間にできることを知り、皆、驚くとともに、今日手にしたSPIDER+を活用する意義をそれぞれに実感したようでした。

最後に、岸之上工務店の先輩から現場監督の仕事の意義についてレクチャーが行われました。

施工管理の仕事は、管理内容に求められる厳密さや、仕事量の多さからプレッシャーは大きいが、SPIDER+のようなデジタルツール活用により年を追うごとに効率的に仕事を進めることができるようになっていること、建築の仕事の価値について触れた上で「ぜひ岸之上工務店へ!」締めくくられました。

今回の授業には同校の山之内先生に終日ご同行を頂きました。

「これからの進化するデジタル化に対応できるように、我々も情報のアップデートの必要性を感じた。」
とのコメントに見る課題意識は、当社としても全く共通のものです。

建設業界の働き方や未来への種まきを続けることは一人では不可能です。

日本の各地にまだまだ強力な仲間がいることを実感し、感謝の気持ちとともにこのレポートを閉じたいと思います。

おまけ:建築サイコー!のポーズ。生徒が自ら考えて提案してくれました。

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