【対談】距離を超えて「隣で動く」、地方建設業の明日を変える企画と営業のパートナーシップとは

皆様こんにちは。
スパイダープラスでは2025年11月現在、東京、関西支社に加え、札幌、福岡、名古屋、仙台と日本国内6拠点で営業活動に励んでいます。

各拠点の限られた人数で、それぞれの地域特性も踏まえながら建設市場の高いポテンシャルと向き合うのに欠かせないのは営業企画との連携です。

福岡営業所発足から現在まで営業活動を引っ張り続ける坂井さんと、東京から全国各地の市場を見据えた企画と施策で支援する本間さんが、それぞれの取り組みと所感、今後の展望まで率直に語り合いました。

お話

本間さん
本間さん
映像制作会社のお客様導入事例プロデューサー、営業・自社マーケティングを経て2024年7月にスパイダープラスに入社。
会社全体の課題に合わせた戦略立案・マーケティング施策の企画および運用分析までをコミュニケーションを通じて実行している。
坂井さん
坂井さん
2021年12月、福岡営業所開設とともにスパイダープラスに参画。
新規営業から拠点人材の育成、名古屋営業所との兼任も経て現在は福岡から全国の建設業界を変えるべく営業活動に取り組んでいる。

地方を攻める、難題を楽しむ

本間さん
本間さん
スパイダープラスのお客様は日本全国各地にわたります。
デジタルマーケティングの影響力が大きい仕事をしたかったので、全国をカバーするにはwebの力が不可欠である当社の事業はまさに入社前に希望した通りです。

ベンチャー企業特有の流れの速さを日々感じますし、時には自分ではどうにも出来ないことなど、企画をするのに様々な制約もありますが、「難易度の高いお題が出たな」と、何事も楽しむマインドセットを持ちながら仕事に取り組んでいます。

坂井さん
坂井さん
たった一人で福岡営業所が始まり、年月がたってメンバーも増えました。
現在の役割は福岡から全国にある地方営業所メンバーを育成し、各営業拠点を繁栄させることです。
メンバーの育成は最も重要なことで、一人ひとりとの向き合いが欠かせません。

一方で建設DX市場はプレイヤーが増え、お客様にとっては選択肢が日々増えている、と言えます。
そうした状況で各メンバーがお客様と同じ言語で会話が出来てかつ、課題やご要望を理解出来るようになることは、お客様と信頼を築く上で大前提となります。

スパイダープラスはとにかく変化が早くて、四半期、月、週という単位で新しい取り組みが生まれていきます。
一人ひとりのメンバーが理解できるようにコミュニケーションを重ねる必要があり、それは簡単なことではありません。

ただし全てはお客様にとって価値を生み出すために起きていることです。
だからこそ各地方営業チーム全体で前に進んでいくことも出来ると思います。

本間さんは東京本社所属ではありますが、実感する大変さを結局は自分たちがお客様にお届けすることになるので、向き合う課題は共通なんですよね。

本間さん
本間さん
営業の皆さんを見てると「素晴らしいな」と刺激を受けることがあります。
時には厳しいお言葉を直接いただくことや、厳しい局面に会社を代表して向き合うこともあるはずです。

そんな時にも自分たちの取り組み次第でお客様たちと関係をより良くする「好機」として捉えているのを見たことがあります。
あまりにも感激して、毎月の社員総会のアンケートにも書いたことがあったほどです。

地方の営業拠点はそれぞれに対象地域が広く、例えば福岡営業所ならば山口県から九州本土、沖縄県とカバー範囲がものすごく広いですよね。

坂井さん
坂井さん
そうですね。
すぐには行けない範囲のお客様をフォローしつつ、マーケット拡大の為に新規開拓をしなくてはいけません。

そのために営業企画が主導した施策のおかげで、より確度の高いお客様との接点を効率的に得ることができるようになりました。
これはものすごく大きな変化です。

メンバーそれぞれにとって新規開拓のための訪問活動は容易なことではないですし、うまく行かないことが積み重なるとそれぞれの心理状態を良く保つことは簡単なことではありません。

地方の建設業のお客様が抱える課題を踏まえた内容の「拠点LP*」をリリースし、新規のお客様が閲覧から問い合わせまでスムーズにできるウェブページを作成しました。

*LP ランディングページの略で検索やSNSなどインターネット上でたどり着いたお客様が最初にたどり着き、問い合わせなどの行動に導くためのもの。

拠点LPが切り拓く自発的リード

本間さん
本間さん
営業の皆さんが普段行う「対面で魅力を伝えること」は、マーケティングが行うwebでのコミュニケーションでは代えられない重要なコミュニケーションです。
生身の人間として目の前で顔を突き合わせているお客様に存分に魅力を伝えることができます。

ただし、運べる足には物理的な限界があります。
その部分を支援していくための施策を企画することや、課題をすり合わせて要望に応えていくことはマーケティングの本流だと思っています。

以前にもウェブマーケティングの取り組みや、インターネット広告施策が行われたことはありましたが、体制と戦略が変わりました。

そうした変化をきっかけに拠点LPの施策を始めてから、異なる地域の営業メンバーからも要望や相談を寄せられることが増えてきて、とても嬉しいと感じています。

坂井さん
坂井さん
拠点LPの取り組みが始まったことは「ありがたい」の一言です。
今回は地方にフォーカスした取り組みを福岡を検証地点に設定し、本間さんと話し合いを始めて行きました。

これまでの現場経験を踏まえ、自分たちの考えた取り組みを土台に増えていくお問い合わせを見る試みは初めてのことで、とにかく楽しくて仕方がなかったです。

LPに掲載する文言も文ひとつ、一言ずつ徹底的にこだわって決めていきました。

本間さん
本間さん
LPをご覧になったお客様が「導入したい」と思うためには、お客様にとって役立つ情報を戦略的・科学的にwebに設置する必要があります。

福岡を検証地としたことで、どこに何を配置するかに至るまで、お客様にとって目を惹くものであるように、坂井さんとコミュニケーションを重ねて作りましたよね。

坂井さん
坂井さん
リード獲得には架電や訪問営業、販売パートナーからの商流など色々な経路がありますが、お客様からの自発的なお問い合わせに勝るものはありません。

地場の営業は東京に比べると市場が小さいので、何もかも自分たちでしなくてはいけない、と思っていたのですが、地理的な制約にとらわれずに営業企画と施策をゼロから作っていき、結果を出せたことは願ってもないことでした。

現場×企画の共鳴で成果を生む

本間さん
本間さん
施策を始めた頃と今とでは、立証すべき仮説も変わってきました。
ただし変わっていないことがあり、それはお客様の行動を喚起するためには「いかに不安を解消するか」そのために必要な情報を提示できるか、ということです。

大都市圏であればすぐ隣の現場でSPIDER+が使われていて、実際に活用している様子を見ることも可能です。

しかし地方ではDXが進んでいない現場もいまだに存在しますし、建設業の企業様がDXにまつわる情報を取得するのは、大都市に比べると難易度が高くなりがちです。

そのような状態だと、例えば会社の決裁者から「DXのために何かツールを検討してくれ」と指示されても、効果を出すことができるツールを見つけられるのかと不安に思いながら手探りで選定をすることになります。

LPなど、お客様との接点において、その不安を解消するような情報をお届けするべきです。

坂井さん
坂井さん
「キャズムを超える*」ということについて最近はよく語りますよね。

福岡営業所を例に考えると、イノベーターやアーリーアダプターに当たるお客様は現時点で何かしらのツールを導入しているケースが多いです。

そこでまだまだ大きく残っているのは、DX推進にもう少し慎重な顧客層です。iPadだって1台の値段は決して安くありません。地方ではそのコストの大きさも大都市圏とは意味が違ってきます。
複数人分を導入しようとすると付随する責任の大きさ、失敗の許されない度合いもコスト以上の大きなものになります。

そういう方たちに「大丈夫だ」「一緒に効率化に向けて取り組みたい」と思ってもらい導入の動機づけになるような情報を提供させていただくことや、この取り組みの結果、地場のお客様と一緒にDXに挑戦することを想像するのがとても楽しいです。

*キャズム(英 chasm:裂け目の意味)は新製品が普及する際、革新性に富んだアーリーアダプターからより慎重で実利を重んじるアーリーマジョリティへ拡大する途中にある大きな溝を指す。
導入初期は機能や新規性で受け入れられるが、多数派は実績・リスク低減・導入支援を重視する傾向があり、より広範な普及を目指すには溝を超えるような施策が必要である。

坂井さん
坂井さん
本間さんは理解が早いですよね。
いつも事前に物事を勉強してくるし、説明すると背景理解を元にこちらの意を汲んでくれます。

コミュニケーションの最中で「その視点はなかったです」という反応があると、こっちもすごく嬉しいんです。

響いたときの反応が明確でとても楽しいので、ほとんどゲーム感覚で一緒に仕事をしています。

本間さん
本間さん
企画の仕事は提案が重要ですし、そのためには勉強していくのは当たり前です。
その場で初めて居合わせて御用聞きに徹するのではなく、提案を行うことで効果のある企画が可能になります。

拠点LPの仕事は私にとっても転機になりました。
入社した頃は点の施策は行っていたものの、一貫したマーケティング戦略がなかったため、その意義が浸透しているとは言いがたかったです。

施策を通じて取り組みの価値が浸透していき、組織の中でマーケティングというものが認知を得たと言えます。

それには坂井さんが普段の営業活動の中から前向きに時間を割いてくれたことが、マーケティングを社内で推進していくための自信を付けるのに欠かせなかったと思っています。

地方発のスタンダードを、自らの手で!

本間さん
本間さん
地方の建設業に向けたウェブマーケティングはまだまだ難しいことが多いです。
何かの際にウェブサイトを活用するという行動が大都市圏とは異なります。

そうではありながらも施策の勝ち筋を見出していきたいと考えています。
どの時期にどんな予算をどんな施策に投じると、営業の人たちが注力すべきことに注力できるか。

渡したリードに対してどんな反響があったか、などなど、施策を通じて結果を生み出しながらさらにブラッシュアップを重ねて、コラボレーションが活発になっていくとさらに良いと考えています。

マーケティングや企画はクリエイティビティやアイディア勝負のように思われがちですが、本来は科学的であるべき領域です。
これからも仮説と検証を繰り返して再現性ある企画を目指し取り組んでいきたいです。

坂井さん
坂井さん
拠点LPを通じて営業企画という強いパートナーを得ることが出来たし、楽しさという副次的な効果も日々感じています。

実は拠点LPの取り組みを元に「マーケプロジェクト」を立ち上げました。
既存事例の活用も含めて、それぞれの取り組みを密にしながら更に大きな結果を出したいですね。

本社には営業企画以外に広報など、様々な機能があり、これまでも特に福岡営業所では意識的に活用してきました。
そこで生まれた成功をさらに他の地域にも広げていきたいです。

ちなみにSPIDER+には機能のアップデートが行われたり、色々な変化があります。
柔軟に対応し、自ら学んでいく姿勢は欠かせません。

本間さんが引っ張る施策にも、気づいたことを投入して、取り組みを育てていく余地がまだまだあると思うんですよ。

本間さん
本間さん
そう思います。
施策のブラッシュアップに必要なコミュニケーションは、いわば考えの交換です。
そのために柔軟さはとても重要です。
坂井さん
坂井さん
スパイダープラスは何かにつけて「やっていこうぜ」という姿勢の人が揃っています。

地場の営業活動では、自ら描いた戦略でマーケットを開拓できるのが何よりも魅力です。

福岡営業所が出来てからの3年間でも人員も増え、頼もしい仲間のおかげで担当エリアのご契約社数も3倍以上になりました。

本間さん
本間さん
建設DXの営業は、お客様と共に新しい挑戦を切り拓く営みです。
とくに地方拠点の担当は、小所帯ながら広大なエリアに真正面から挑み続けています。
坂井さん
坂井さん
そうですね。SPIDER+というサービスが、時間や場所に縛られずに現場の状況を把握できるように、スパイダープラスの営業組織もまた、東京や大阪にいずとも地場から会社のスタンダードを見通して作ることができる文化を持っています。

生まれ育った地域でスパイダープラスの営業活動に取り組むことで、地元から当たり前を自らの手で作ることができます。
1年後に成長した自分の姿は予想以上の大きさになっているはずです。

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