INTERVIEW

社員インタビュー

※所属部署・役職など、記事の内容は取材時点のものです

最初に藤原さんのこれまでのキャリアについて教えてください

私は大学卒業後、公認会計士として新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)に入所しました。その後、デロイトトーマツグループのFASやM&AブティックファームにてM&A及びファイナンスのキャリアを重ね、2019年からスタートアップのサーキュレーションにて新規事業責任者として事業の立案から推進までを実行役として担い、事業拡大にコミットしてきました。そして2021年4月にS+へ参画、現在は経営企画部長を務めています。

私は学生時代から”参謀役”として誰かのサポートをするのが好きでした。就職活動では、プロフェッショナルとして企業経営をサポートしたいという想いが強くなり公認会計士を目指しました。監査法人時代は、製造業を中心に売上規模が数億円~数兆円規模のクライアントを担当、会計監査を通じて複数のM&A・組織再編案件に携わることができた20代は毎日が新しい挑戦の連続でした。

しかし会計監査という枠組みを中心としたサポートは、必然的に貢献範囲が限定されるため、会計スキルをベースとしながら、より企業経営に近い領域でサポートをしたいという気持ちが強くなり、デロイトトーマツグループの財務アドバイザリー部門へ転職。会計監査からスコープを拡げて財務面を中心に企業経営の近い場所で経営の意思決定をサポートする支援を行なってきました。

転職後は日々やりがいを感じながらも、どこか漠然とした不安も感じることもありました。その不安は、大型案件が中心となる大手ファームで数名~数十名のチームで企業経営のサポートを続けることで、自分自身が一人のプロフェッショナルとして顧客課題の総合的な解決をしたいという目標との乖離からくるものでした。

私は、以前より目標としていた”参謀役”に自分を更に近づけるために、当時7名しか在籍していなかった少数精鋭のM&Aブティックファームへキャリアチェンジ、今まで大手企業の「大きな傘」に守られていた環境とは打って変わって、自分の言動一つで会社経営にインパクトを与える環境でプレッシャーと戦いながらキャリアを積み重ね、将来的には事業会社で実行役として活躍することを考えていました。それから数年後、プロフェッショナルとしての機会があればいよいよ事業側にチャレンジがしたいと考えていたタイミングで、サーキュレーションの代表と当時新規事業の立ち上げを任せれていたデロイトグループ時代の同僚からご縁をいただき、スタートアップのサーキュレーションに参画しました。新規事業開発からアライアンス戦略・実行までプロジェクトリーダーとして、今までの経験を活かしてだけでなく、事業をつくる、マーケットをつくる楽しさとハードさを味わいながらサーキュレーションの事業成長にコミットしてきました。

藤原 悠

藤原さんが S+ に興味をお持ちになったきっかけを教えてください

はい、もともとVerticalSaaS(業界特化型SaaS)という市場に注目していましたし、建設業界のDXをリードする S+ の社名は知っていましたが、直接関わることになったきっかけはEY時代の先輩でもありS+の現CPOである川合の存在が大きいです。川合と何度も何度も話すうちに「 S+ はどうも面白そうな会社だぞ」という好奇心が自然と湧き、川合が正式に S+ の常勤役員に着任すると報告を受けたタイミングで「私も挑戦したい」と伝えました。

また、S+ と関わるきっかけ自体は川合の存在だったものの、S+ が手掛けるプロダクトにも私は非常に魅了されています。S+ のプロダクト図面・現場施工管理アプリ『SPIDERPLUS』を利用することで、1日あたり2.5時間の作業時間を削減することができます。(注:削減できる作業時間は社内調査資料に基づく)。

例えば、仕事から毎日2時間も早く帰宅することができれば、結果的に週12.5時間、月で50時間、一年で25日分の時間が増えるので、その時間を家族との時間や、自分の趣味や勉強などの自己投資にも使えます。

私は家族と過ごす時間や自分のために投資できる時間が増えることはシンプルに幸せなことだと思いますし、その積み重ねが社会をよりよいものにアップデートできると信じています。「人は何のために働き、生きるのか?」という問いは、非常に難しい問いであり、答えがないかもしれない。もしかすると答えなんて要らないかもしれませんが、好きなことに時間やリソースを使えることで、個人の人生の選択肢が増えて多くのチャンスや出会いを手にすることができる、これって幸せなことだなと私は思います。

私たちは少しでもたくさんの人が今より多くの選択肢を持つこと、その選択肢にチャレンジできることに拘っていますし、S+ はそれを実現できるサービスだと信じています。私は「S+の事業成長を通じて、社会をよりよくする」ために参画を決意しました。

藤原さんが所属する経営企画部のミッションを教えてください

経営企画部は、私が参画後に新規で立ち上げた部門になります。経営企画の主な業務は、事業計画・戦略の策定・アップデート、単年度の予実管理の仕組みの精緻化、業務改善・システム導入、戦略的投資・M&A案件と資金調達の検討及び実行、そして仕組み化です。

直近では各部の予算・予実管理のさらなる精緻化や、投資の意思決定にタイムリーなデータを用いる、データドリブン経営の実装に注力しています。経営企画部門は、会社や事業成長のために「どこまでアクセルを踏めるか」という情報提供を経営陣に行う部門と考えています。ポジティブな情報ばかりでなく、ネガティブな情報も提供したうえで経営陣が描くビジョン・戦略を具体化し事業部門の施策に落とし込んでいく重要なミッションを持っています。

近視眼的にならないよう広く俯瞰的に、中長期の視点を常に持つことを心がけています。その中で、会社のボトルネックとなっている部分を俯瞰的に見て判断し、特定したら踏み込んで解決する遊撃部隊としての役割も担っています。また、経営戦略というものは今あるリソースの範囲内で考えてしまいがちなのですが、経営企画部はその枠を外すポジションでもあります。M&Aや資金調達など、非連続的な成長を促す施策を提案を行い、短期的な思考のみでの事業判断となっている場合には、中長期目線や俯瞰的な視点での情報提供や問いかけをしています。

現在、経営企画部として「ブレーキとなるのではなく、どこまでアクセルを踏めるかにこだわる」という攻めの経営管理を実現するために様々な施策を実行しています。その一つに経営に近いコーポレート部門のアップデートプロジェクトがあります。会社として、攻めの姿勢も持てるコーポレート部門をつくり、組織基盤を強化していきたいと考えています。

藤原 悠

藤原さんが考えるコーポレート部門の役割についてお聞かせください

私が考えるコーポレート部門のミッションの一つは「事業側がしっかり顧客と向き合えるようにサポートする」ことだと考えています。例えば「コーポレート部門の顧客は誰か」と聞かれたら、よく聞く話ですと「社員」という答えになりますが、これは間違っていると思います。コーポレート部門であっても、顧客はあくまで「ユーザー(お客様)」です。

コーポレート部門自身が自分たちのユーザーは「顧客」であると捉えながら、フロントやミドルに対して付加価値を提供していく、このような意識が自然と持てる組織にしていきたいと思っています。もちろん、ユーザーだけでなくパートナー企業や株主など、コーポレート部門がかかわるステイクホルダーのことも強く理解しなければいけません。

現在のS+のコーポレート部門は、当然ながら無事に上場を果たしましたので上場会社としての管理体制は十分に備わっていますが、逆に言えば上場企業として「最低限のラインはクリアしている」というところだと考えています。コーポレート部門は20名強のメンバーで構成されていますが、従業員全体が約130名のS+の現状規模感を考えると、この20名強が能力を最大発揮していかなければいけないフェーズだと感じています。

S+は急成長を続けてきましたので、組織に足りない部分をマンパワーで補完せざる得ない状況でここまできましたが、メンバーひとり一人の生産性の改善、あるいは成長を促す段階にまではまだ至っていない状態であることは否めないと考えています。参画後に改めて認識しましたが、そこにチャレンジできるだけの魅力的なメンバーが集まっている組織です。メンバーが自分の成長にブレーキをかけてしまうことがないよう、自身のビジョンやミッションを実現を叶えるために、今後は個人の成長機会を存分に創出していきたいと考えていますし、組織としての成果も最大化していきます。

現在のコーポレート部門の取り組みを教えていただけますか?

現在のコーポレート部門の組織フェーズは、採用で人を増やすというよりも、組織としての「能力密度」を上げる段階であり、組織成果の最大化にこだわっています。経営企画部として、コーポレート部門の能力密度アップのために行っている施策はさまざまです。その中で特にマネージャークラスに意識してもらっているのは「プロフェッショナルをマネジメントする」ということです。各人がプロフェッショナルとして働き、知見が足りなければ外部のプロフェッショナルを活用することで、組織としての成果最大化を目指してほしいと伝えています。

プロフェッショナルを自立・自律した個と定義しているので意識の向上は当然必要であり、個人の意識自体が自然と向上する取り組みも実施しています。1on1を通じた「ミッション」「Value Way」の浸透はもちろんのこと、例えば「感動する仕事賞」などにより、毎月メンバー同士がお互いに良かった活動を称賛し合う取り組みも行なっています。メンバー同士が何をしているのか知ることで、管理本部内にあるセクショナリズムの壁(思い込み含む)をなくすことができ、さらに相手の業務内容がわかれば、それだけ相手のために貢献しようという気持ちになりますし、自分の成長を促すことにも繋がります。

藤原 悠

藤原さんありがとうございました。最後にメッセージをお願いします!

スタートアップにジョインする面白さは、事業の成長を通じて社会へ貢献しその影響力をダイレクトに感じられることだと私は考えています。S+ の現在の事業ドメインは建設業界ですが、私たちが持つ事業開発のノウハウは他業界への横展開も十分可能だと考えています。

私自身、これまで様々な環境・立場で事業開発・成長に携わってきましたが、世の中へ新しい価値を創造し、事業を成長させることこそが社会への貢献だと強く感じています。そういう意味で言うとスタートアップの面白さに会社の規模感は関係ありません。業界に対していかにインパクトを与えられるかが、スタートアップにジョインする魅力なのではないかと私は思います。

S+ のミッションは、世の中の “働く”にもっと「楽しい」を創造すること です。決して簡単なことではありませんが「どうやったら実現できるだろうか?」と共に思考し挑戦できる仲間を求めています。

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